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これで万全! サブスクリプション用プラットフォームの基礎知識

サブスクリプションサービスを始めるにはシステムの開発が必要ですが、既存のプラットフォームを利用すると短期間で開始できます。サブスクリプションサービスのプラットフォームについて、知っておきたい基礎知識を紹介します。

サブスクリプションサービスとは

サブスクリプションサービスは、利用した期間や分量に応じた料金を定期的に徴収して、商品やサービスを利用する権利を提供するビジネスモデルです。モノ消費(物品を買う)よりもコト消費(利用する・体験することにお金を払う)に価値を見出す、現代の消費傾向がベースになっています。また、利用中にユーザーの利用状況を分析し、好みやニーズに合わせて、商品やサービス、料金プランを柔軟に修正できることも、サブスクリプションサービスの特徴です。

サブスクリプションサービスの仕組み

サブスクリプションサービスの売上は、商品価格×販売数ではなく、利用料金×顧客数で決まります。ある程度の顧客は継続利用が見込めるため中長期的な売上の見通しができ、長期的に利用する顧客が増えれば大きな利益につながります。

現在あるサービスは、主に次の3つです。

  • 使い放題サービス(場所や施設、飲食店、デジタルコンテンツに多い)
  • 期間無制限レンタル(衣類、バッグなどのファッション、車などに多い)
  • 商品やサービスにプロのセレクトやアドバイスが伴う提案型(ファッションや食材に多い)

サブスクリプションサービスを始めるには

サブスクリプションサービスを始めるには、システムの開発が必要です。その方法には、次の3つがあります。

  • 自社開発を行う
    必要な機能を備えたシステムを自社で設計・実装する方法です。ほしい機能を自由に盛り込むことができますが、開発には手間と時間がかかります。システム開発とメンテナンスができる人材がいる企業でなければ、不可能な方法です。
  • 支援システムを利用する
    インターネット経由で、サブスクリプションサービスを実現するためのシステムを提供するサービスがあります。基本的な機能についてはすでに開発されているものを利用するので、システム開発にかかる時間と手間を省き、迅速にサービスを開始することが可能です。システム開発ができる人材がいなくても、ツールを提供する会社のサポートがあります。しかし、必要な機能がツールにない場合は、カスタマイズ作成しなければなりません。また、ランニングコストとしてツールの利用料がかかります。
  • プラットフォームを利用する
    コンテンツ配信とコンテンツへの課金など、サービスに必要な機能が一括して提供されます。利用料金はかかりますが、集客方法まで含まれており、スムーズに運用に入れます。ただし、カスタマイズ性が低いため他社との差別化がしにくい、提供している会社によっては利用中に仕様やサービス内容が変わる可能性があるなどのリスクがあります。

サブスクリプションのプラットフォームとは

前述のプラットフォームについて、さらに詳しく見ていきましょう。

プラットフォーム(platform)とは、本来は土台という意味で、商品、サービス、情報など、必要な機能を集約して提供するための場所のことです。その場所を提供するサービスをプラットフォームサービスといい、自社で開発や集客を行わなくてもそこに情報を載せるだけで、商品やサービスを提供することができます。また、さまざまな企業の商品やサービスを集約して提供し、大きな市場にして多くの顧客を集めることも可能です。

サブスクリプションにおけるプラットフォームとは

サブスクリプション用のプラットフォームでは、次のような機能がまとめて提供されています。

  • サブスクリプションで提供するコンテンツを配信する機能
  • 顧客管理、契約管理
  • 料金プラン設定、変更
  • 利用量と料金の正確な計算
  • さまざまな決済方法での決済処理
  • 顧客の利用状況の分析

プラットフォームを利用すれば、用意するのは提供する商品だけですむため、サービス提供開始までの時間も短縮できます。また、すでに完成されているシステムであるため、自社開発に比べて不具合やトラブルなどの心配が少なくなります。

プラットフォームを利用する際の注意点

プラットフォームを利用する場合は、以下の点に注意する必要があります。

  • どのプラットフォームが自社のサービスに合うのか
    サブスクリプションのプラットフォームには、いくつもの種類があります。どれが自社の商品やサービス、ビジネススタイルに合うのかをよく検討しなければなりません。「使いやすさ」や「機能」も重視しましょう。利用時間や利用量に対して妥当な利用料金かといったことも大切な要素です。
  • 自社のオリジナルな部分はどこか
    自社の商品に、どのようにサブスクリプションサービスを取り入れるのか、何を基準に課金するのか、自社の強みは何かをよく検討します。同じプラットフォームを利用したサービスは似たものになりがちなので、差別化する必要があるためです。

代表的なサブスクリプションプラットフォーム

よく使われているプラットフォームを3つ紹介します。

Smart Billing

NTTコムウェアが提供するサービスです。クラウドベースで、サブスクリプションサービスの管理に必要な機能を提供しています。サービスの構築からメンテナンスまでサポートされるので、手間をかけずに開始できます。

APIを利用したほかのシステムとの連携、特に決済サービスとの連携が標準機能で搭載されており、さまざまなニーズに柔軟に対応できます。請求・回収業務も自動化されているので、コストがかかりません。顧客分析機能も標準装備です。

Zuora

米Zuora社が提供している、サブスクリプションの契約管理・課金決済に強いプラットフォームです。そのほかの機能についてはコアな部分のみを提供しているので、利用する際は、自社の商品やサービスに合わせたカスタマイズが必要になります。世界中で多くの導入実績があり、アップデート頻度が高いこと、APIを利用した他ツールとの連携に強いことが特徴です。顧客分析機能はありますが、マーケティング管理やeコマースの機能はありません。

Bplats® Platform Edition

ビープラッツ株式会社が提供しています。基本的な機能に加えてさまざまなオプションがあり、自社の商品やサービスに合わせやすいのが特徴です。国産のサービスなので、日本の標準的なサブスクリプションサービスに最適で、初めて参入する企業でも導入しやすくなっています。顧客ごとのマイページ機能があり、アカウントの管理に使うことで、顧客が使いやすいシステムを提供することができます。

サブスクリプションサービスを行うにはプラットフォーム選びがポイント

ITの専門ではない企業がサブスクリプションサービスを始めるなら、支援システムやプラットフォームを利用するのが現実的です。プラットフォームなら必要な機能が一括して提供されるので、比較的容易にサービスを始めることができます。機能だけでなく使い勝手についてもしっかり検討し、自社に合ったものを選びましょう。

サイバーウェーブの「VALUE KIT」でも、サブスクリプションに対応した部品を提供しています。既存の部品を組み合わせることで、スピーディーかつリーズナブルに自社に最適なサービスを開発することが可能です。

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