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サブスクリプションを成功させるポイントは? 7つの事例から考えよう

さまざまなサブスクリプションサービスが提供されるようになりましたが、明暗はかなり分かれているようです。今では広く知られているサービスもあれば、いつの間にか終了していたサービスもあります。成功のポイントはどこにあるのでしょうか?サブスクリプションサービスの成功と失敗の要因を、事例をまじえて紹介します。

成功したサブスクリプションの事例

サブスクリプションサービスは、コンテンツ配信から物販、レンタルサービスまで、さまざまな業種で展開されています。しかし、成功したサービスもあれば、失敗したサービスもあります。どこに違いがあったのでしょうか?

まずは、成功した事例を紹介します。

Apple Music

iPhoneで有名なApple社の音楽ストリーミングサービスで、もっとも成功している音楽配信サービスのひとつです。アメリカで開始されたサービスなので、アメリカの新曲やミュージックビデオの配信は充実していますが、当初は日本版のコンテンツはやや貧弱でした。しかし最近は、J-popやアニメソングなども増えてきています。

月額980円(学生は480円)で、配信している音楽が聴き放題。家族で使えるファミリープランもあります。無料のお試し期間が3ヵ月あり、お試し期間が長いことも特徴です。

iOS専用のイメージがあるかもしれませんが、Androidやパソコンでも使え、最近はスマートスピーカーやカーナビで使う人もいます。iTunesとの連携も便利なので、iTunesユーザーからの移行も多いようです。

Netflix

アメリカ発のVOD(Video on Demand)のひとつで、多くのユーザーを獲得しています。ポイントはオリジナルコンテンツの豊富さ。アメリカ版だけでなく日本版オリジナルのコンテンツも多く、グローバルに配信されています。

料金は見放題月額800円からと、競合サービスのなかでも比較的手軽で、画質や速度に差をつけた3種類の料金プランを用意しています。

Amazon Prime

Amazonでは、Amazonプライム、KindleUnlimited、AmazonMusicUnlimitedなどいくつものサブスクリプションサービスを提供していますが、もっとも有名でユーザーが多いのがAmazonプライムです。料金プランは年4,900円か、月500円。学生は半額です。

ほかのサブスクリプションサービスとは異なり、Amazonプライムには配送無料、お急ぎ便、動画配信、音楽配信、電子書籍配信、セールの優先開始など多くの特典があるのが特徴です。

Laxus

ラクサス・テクノロジーズが提供するサービスで、月額6,800円でエルメスやプラダなどの高級ブランドバッグが借り放題になります。

送料無料で返却期限はなく、傷や汚れは保険で対応できるので、気軽に申し込めます。ただし、一度に借りることができるのはひとつだけ。また、理不尽なクレーマーは1回で利用停止にすることで客層を選びます。

失敗したサブスクリプションの事例

次に、失敗したサブスクリプションの事例を紹介します。

suitsbox

紳士服のAOKIが提供していたスーツのサブスクリプションです。月額7,800円でスタイリストが選んだスーツ、シャツ、ネクタイのセットをレンタルできるというもので、月に1回まで交換可能でした。

しかし事業開始前に想定していた若者の顧客を獲得できず、また商品の発送コストが高くて利益が出なかったため、サービス開始後半年で終了しました。衣類は商品の選定が難しく、顧客満足度が低かったのも敗因です。

SAKELIFE

老舗酒屋の店主が会員の好みに合わせて日本酒を提供するサービス。ユーザーには好評でしたが、あくまで初心者向けのサービスなので、顧客が日本酒に慣れると解約してしまいます。結果的に長期で利用する顧客が少なく、利益につながりにくかったのが敗因です。現在は事業譲渡されています。

Book by Cadillac

GM(ゼネラル・モーターズ)がキャデラックブランドにおいてアメリカで提供していたサービスで、車のサブスクリプションサービスの先駆け的存在でした。毎月1,800ドル払えば、自分の好きなときに好きなだけ、年間18モデルまでキャデラックに乗ることができました。顧客の負担は料金とガソリン代だけで、車両登録料や税金、保険料、メンテナンス、修理などはGMの負担。非常に好評でしたが、コストがかかりすぎて利益が出なかったため、2018年に新規申し込みを終了しました。

成功と失敗の要因は何か

これらの事例から、サブスクリプションの成功と失敗の要因を見つけることができます。

成功の要因

  • 顧客のニーズや好みを分析し、サービスに反映すること
    サブスクリプションサービスは、顧客の利用状況やアンケートなどのフィードバックを徹底的に分析し、すばやく利用中のサービスに反映していくことが可能です。これはサブスクリプションサービスならではのメリットで、継続利用につなげることで利益を確保できます。また、ニーズの分析は新規顧客の獲得にも生かせます。
  • 常に新しいコンテンツやオリジナルのコンテンツを提供すること
    顧客の離脱を防ぎ、継続利用を促すためにはふたつの条件があります。ひとつは競合サービスにはないオリジナルの商品やサービスを提供すること。もうひとつは、常に新しい商品やサービスを提供し、顧客を飽きさせないことです。
  • 豊富なプランから選べること
    少しだけ試してみたい人から、サービスを大量に利用したり高い品質を求めたりする人まで、顧客層もさまざまです。どのユーザーにも満足してもらえるように、複数の料金プランを用意する必要があります。
  • 離脱防止やアップセルの施策があること
    キャンペーンといった、離脱を防止する施策を定期的に行うことで顧客の利用を増やします。また、定期的に上のプランへの移行を促す施策を実行することで、長期的な利益につなげることが大切です。
  • 既存の資産を生かすこと
    既存のコンテンツ資産があれば、それを生かしましょう。より簡単に商品やサービスを充実させ、新しい価値を生み出すことができます。連携している商品やサービスの顧客を取り込むことも可能です。
  • 解約やプラン変更の自由度が高いこと
    顧客の生活環境によって、サービスの利用の仕方は異なります。環境が変わったときに自由にプラン変更ができたり、場合によっては簡単に解約できたりすることが、顧客の安心感につながります。

失敗の要因

  • 価格設定のミス
    サブスクリプションサービスの価格設定は難しく、利益が出なければ事業が続きませんが、お得感のある価格でないと利用する顧客がいなくなってしまいます。コストが予想以上にかかってしまい、利益が出なかったという失敗例が多くあります。
  • 顧客獲得や在庫の調整が難しい
    顧客がいなくては利益にならず、事業が継続できません。しかし顧客が集まりすぎても、商品やサービスの供給が追いつかず、顧客の不満につながります。需要を予測し、商品やサービスの供給量を的確に判断しなければなりません。
  • 顧客のニーズに対応できなかった
    サブスクリプションサービスでは通常、申し込みも退会も気軽です。価格以外にセールスポイントがなければ、競合サービスに乗り換えられることもあります。また、顧客のニーズに合わせて常にサービスを改善していかなければ、自然と淘汰されてしまいます。
  • 利益が出るまでに時間が必要
    サブスクリプションサービスでは、1ヵ月あたりの料金は低めで、利益が出はじめるまでにはある程度の時間が必要です。その間がまんしてサービスを提供し続けるだけの体力が求められます。
  • ルールに柔軟性がなく、制限や条件が多い
    サブスクリプションサービスのルールには柔軟性が必要です。商品が大量に余っているのに次の商品が届いたり、不在中に商品が届けられたりしては、顧客が困るからです。基本的に、ルールはヘビーユーザーではなくライトユーザーを基準に考え、配送ペースは柔軟に再設定できなくてはなりません。
  • 無料サービスのイメージが強い
    例えばYouTube Premiumは、ほかの音楽配信サービスに比べてユーザーが集まっていません。YouTubeは無料というイメージが強く、有料プランを申し込むのに抵抗があるユーザーが多いことが理由のひとつと考えられています。一度ついたイメージを変えるのは非常に困難です。

サブスクリプションサービスに参入する前に、過去の事例を研究しよう

サブスクリプションサービスは、従来のビジネスモデルより継続的かつ安定した利益につながるため、これまで多くの企業が手がけてきました。しかし、成功しているケースと失敗しているケースがあります。過去の事例を研究することが、サブスクリプションサービスを成功させるための第一歩になります。

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