「〇〇市にある店舗だけに絞り込み」のように地図から検索するポータルサイトを作りたい。マッチングした顧客同士が自社を仲介せずに秘密保持契約や基本合意契約を結べる仕組みがほしい。このようなお悩みはありませんか。
サイバーウェーブでは、自社製品である「VALUE KIT」をもとにシステム開発をしています。VALUE KITはシステム開発でよく使われる機能をコンポーネント(部品)としてそろえたものです。
今回ご紹介するB社は、企業の事業再編・再構築を支援しています。B社が運営するM&AのビジネスマッチングサイトをVALUE KITで構築しました。
既存事業のノウハウを活かした新規事業を作りたい
M&Aとは、会社を売りたい経営者と会社を買いたい経営者をマッチングさせるビジネスです。売り手と買い手を人手によって仲介するため、M&Aのビジネスモデルは、マンパワーに依存した労働集約型になってしまいます。
B社が抱える課題は、売り手が多く集まっているのに対して、買い手を効率よく見つけられないことでした。マンパワーで仲介するM&Aには限界があるため、Webサイト上で完結する省力化した新規事業を作りたいという考えがありました。会社を売りたい経営者と会社を買いたい経営者が、自分たちでマッチングできるサイトです。
「部品」を組み合わせてスムーズに課題を解決
M&Aのビジネスマッチングサイトの開発にあたり、VALUE KITで用いた部品は次の3つです。
- 地理情報での絞り込み検索を実現する「店舗部品」
- 売り手と買い手をマッチングさせる「チャット部品」
- 管理画面で会員を管理できる「会員部品」
「店舗部品」で地理情報での絞り込み検索を実現
買い手がM&Aの候補となる企業を探すとき、絞り込み項目としてよく使われるのが「地域」による検索です。地域密着型の事業の場合、近隣の企業を買収してシナジーを高める戦略があります。
VALUE KITの「店舗部品」を使うことで、売り手の会社に住所と地理情報をひもづけて検索できるようにしました。買い手はそこからさらに業種、社歴や売上高などのフィルターをかけ、検索結果を絞り込むことができます。
またM&Aは機微な情報を扱うため、売り出し中の企業の情報は本当に買収意思のある顧客にのみ開示されるようにする必要があります。秘密保持契約(NDA)が締結されなければ、検索しても企業情報の詳細を見ることができないようにしました。店舗部品をカスタマイズし、売り手と買い手が秘密保持契約を結んだ場合にのみモザイクが外れる機能を追加開発しました。
売却企業の検索画面:キーワード検索のほか、複数の条件で絞り込むこともできる。
「チャット部品」のカスタマイズで煩雑な契約手続きの壁をクリア
前述の通り、売却企業の詳細を見るためには、売り手と買い手が秘密保持契約を結ぶ必要があります。とはいえ、つど自社が仲介して秘密保持契約を結ぶというやり方では、マンパワーに依存しない仕組みを作るという目的を達成できません。
解決策としてVALUE KITの「チャット部品」をカスタマイズし、必要な書類をアップロードすることで秘密保持契約を結べる機能を追加開発しました。秘密保持契約も含めて、売り手と買い手のやり取りはすべてチャット上で完結します。
管理者から見たチャット画面のデモ版:個人や法人の確認書類をアップロードする機能が備わっている。
最小限の機能開発だけでお客様の求めるシステムが完成
部品を組み合わせることで作られるVALUE KIT。それぞれの部品はすでに安定した運用実績があり、安心してご導入いただけます。丁寧にヒアリングを行い、追加開発によってお客様の強みをシステムに落とし込む点がVALUE KITの特徴です。
今回ご紹介したM&Aのビジネスマッチングサイトも、B社が長年培ってきたM&Aのノウハウをシステムに落とし込み、DX化したものです。既存事業と並行してM&Aの案件をWebサイトに掲載でき、秘密保持契約を含めた売り手と買い手のやり取りがチャット上で完結します。売り手と買い手が自分たちでマッチングできるようにすることでM&Aを省力化し、事業全体を成長させる新たなチャネルの開拓に貢献することができました。
「発注段階で7割が完成している」というキャッチコピーのとおり、VALUE KITは汎用的な「部品」で多くの機能をカバーし、最低限の追加開発だけでお客様の求めるシステムを実現しました。
サイバーウェーブは御社のDXを支援します
サイバーウェーブは、発注した段階でシステムの7割が完成している高品質・短納期・柔軟なシステム「VALUE KIT」をベースに、お客様のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援しています。どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。