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ロイヤルティプログラムとは? メリットや注意点、成功事例も紹介

市場の成熟化や商品のコモディティ化が進み、これまでのように商品の質だけでは競合との差別化が難しくなっています。いまや従来の方法とは異なる施策で差別化を図る必要性が生じているのです。そのひとつとして、注目を浴びているのが「ロイヤルティプログラム」です。ロイヤルティプログラムの概要やメリット、導入時の注意点についてお伝えします。

ロイヤルティプログラムとは?

近年、日本でも導入を進める企業が増えつつあるロイヤルティプログラム。ロイヤルティプログラムとは、サービスを何度も利用したり、商品を頻繁に購入してくれたりする「優良顧客」に対し、企業が特典を与えるマーケティング上の施策のことです。「良質な顧客体験」を提供して、ブランドに愛着や信頼感を持ってもらうことを目的とします。

購入金額に応じてポイントが付与され、貯まったポイントを自社商品の購入代金にあてられる制度(ポイントプログラム)のことをロイヤルティプログラムという場合があります。しかし、ポイントプログラムはロイヤルティプログラムの一種であって、ロイヤルティプログラムの内容はそれだけではありません。

ポイントプログラム以外にも、新商品を優先的に購入できる権利、限定イベントや展示会の招待など、さまざまなロイヤルティプログラムがあります。

ロイヤルティプログラムの成功事例

実際にロイヤルティプログラムを導入し、成功している事例を3つ紹介します。

  • スターバックス
    2017年にロイヤルティプログラム「スターバックスリワード」を開始しました。アプリでポイントを貯めると、商品との交換以外に、新商品先行購入チケット、コーヒーセミナー先行予約、会員限定のイベントやプレゼントなど、さまざまな体験ができます。
  • サッポロライオン
    ビアホールを運営する同社では、ロイヤルティプログラムとして「YEBISU BARアプリ」を提供中です。ビールやビアカクテルを注文するたびにスタンプが加算され、スタンプ数に応じて特典を受けられます。またスタンプ数のランキング表示により、スタンプを貯める楽しさもアピールしています。
  • ラコステ(LACOSTE)
    購入したポロシャツに損害があった場合、理由を問わず年間3枚まで同じ商品と交換するサービス「生涯保証ポロ」を提供しています。対象は年間購入金額が30万円以上の「プラチナメンバー」で、日本国内のラコステ店舗で購入したラコステ・ポロシャツに限定した特典です。

ロイヤルティプログラムを導入するメリット

ロイヤルティプログラムの概要や事例を見てきました。では、ロイヤルティプログラムを導入すると企業にどのようなメリットがあるのでしょうか。

  • 顧客がリピーター化する可能性が高まる
    自社ブランドに愛着を持ってくれている顧客に対し、プログラムを通してさまざまなかたちで感謝の気持ちを伝えられます。その結果、顧客のブランドに対する愛着がより強くなり、リピーター化する可能性が高まります。
  • 優良顧客に対する自社の企業姿勢をアピールできる
    自社の利益に貢献している顧客を優遇するという企業姿勢をかたちにして伝えられ、顧客のブランドに対する信頼感向上に大きく寄与します。
  • 顧客単価の向上
    これまで特定のブランドや特定の商品だけを購入していた顧客の、ブランドに対する愛着や信頼感が向上すれば、愛着の対象が企業自体におよぶようになります。その結果、顧客が企業の別のブランドや商品を購入する可能性が高まり、顧客単価向上が期待できます。
  • 新規顧客獲得のコスト低減
    一般的に新規顧客の獲得は既存顧客の維持コストに比べて多くのコストを要します。ロイヤルティプログラムを活用し既存顧客の維持を実現すれば、低コストで売上拡大が実現するのです。また、ロイヤルティプログラムが充実していれば、既存顧客の口コミによって新規顧客を獲得できる可能性が高まるため、新規顧客獲得コスト低減にも大きな効果を発揮するでしょう。

ロイヤルティプログラムを導入する際の注意点

リピーターの増加、顧客単価の向上、新規顧客獲得コストの削減など、企業にさまざまなメリットがあるロイヤルティプログラム。しかし、導入さえすれば必ず成功するわけではありません。そこで、ロイヤルティプログラムを導入するうえで注意すべき点について説明します。

  • 特別感や感動を与えられる体験の提供
    先述のとおり、ロイヤルティプログラムは単なる割引ではなく、良質な顧客体験の提供です。良質な顧客体験とは、ほかの顧客に比べて優遇されているという特別感や、「ここまでやってくれるのか」という驚きや感動、ふだん感じている不満を解消させる体験といったものです。何を提供すれば顧客が満足するかは、企業や扱う商品、サービスによって異なります。特別バーゲンに招待する、イベントを開催する、または保証を充実させるなど、十分に検討することが大切です。
  • 参加しやすいシステム構築
    ロイヤルティプログラムを成功させるには、顧客にとって導入の敷居ができるだけ低いことも重要です。利用のための手続きが煩雑で、特典の内容がわかりづらいと、せっかくのロイヤルティプログラムが不満の種になってしまいます。参加しやすいシステムの構築が求められます。
  • 周知の徹底
    どんなにすばらしいプログラムを提供しても、顧客に伝わっていなければ意味がありません。ロイヤルティプログラムを開始したら、しっかりと広報活動を行い、顧客に対する周知を徹底する必要があります。
  • 定期的なアンケート調査の実施
    ロイヤルティプログラムを導入したら、必ず効果検証を行います。検証結果に応じてプログラムを随時改善していき、効果を最大化することが大切です。効果の検証には、顧客ロイヤルティを測る指標であるNPS(ネットプロモータースコア)がおすすめです。NPSは企業やブランドに対する愛着や信頼感を明確に示す、顧客ロイヤルティの把握に最適なアンケート方法で、課題点の洗い出しに有効です。
  • 不公平感の払拭
    優良顧客を優遇するのがロイヤルティプログラムの基本ですが、優良顧客に不公平感を与えしまっては効果も半減します。例えば、実店舗しか使わない顧客とネットショップしか使わない顧客で特典に差が出てしまうのは避けなければいけません。

ロイヤルティプログラムでいかに顧客との関係性を強化できるかがポイント

自社の製品やサービスを継続的に利用してもらうには、ブランドに愛着を持ってもらう必要があります。そのために大きな効果を発揮するのがロイヤルティプログラムです。自社の利益に貢献してくれる顧客に対して良質な体験を提供することで、より強い関係性を築けるようになります。

ロイヤルティプログラムを導入するにはシステムの構築が必要です。おすすめなのが「VALUE KIT」の部品のひとつである「会計」の利用です。友だちを紹介したらポイントを加算、さらに友だちには会員登録でウェルカムポイント加算など、さまざまなロイヤルティプログラムを自動で実現できます。すでに7割はできあがっているシステムのため、カスタマイズの自由度があるうえに、迅速な導入が可能です。ロイヤルティプログラムの提供を考えているのであれば、ぜひご検討ください。

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