【特許取得】全日空商事と共同開発、組織的な不正行為を検知する決済セキュリティ技術

サイバーウェーブ株式会社(以下、当社)は、デジタルギフトサービスを提供する全日空商事株式会社と共同で不正検知の手法を開発しました。この度、2025年3月11日付で「不正検知装置、不正検知方法、及び不正検知プログラム」(特許第7640953号)として特許を取得しましたので、お知らせします。

近年、電子商取引の普及に伴い、決済サービスでは商品の不正購入や複数アカウントの作成といった不正行為が増加しています。従来の不正対策は、個人による不正行為には一定の効果を発揮してきました。しかし、増加傾向にある組織的な不正行為に対しては、抑止が十分でないという課題がありました。

多角的な視点で、見えにくい「組織的つながり」を炙り出す

個人による単独の不正とは異なり、複数のアカウントが組織的に連動する不正行為は、一見するとバラバラな行動に見えるよう偽装されているため、従来の対策では見逃されがちでした。本発明は、複数の視点を掛け合わせることで、こうした「見えにくい」不正の兆候を高精度に検知します。

具体的には、システム内における以下の3つの視点から得られるデータを複合的に評価します。

  • 取引規模の異常値(特定期間における流通額の不自然な偏りなど)
  • アクセス環境の共通性(接続元やネットワーク情報などの相関関係)
  • システム上での行動量の急増(アカウント作成や特定アクションなどの突発的な増加)

例えば、単なる「購入総額」だけを監視対象とするのではなく、「ユーザーの行動量の推移」も同時に分析対象とします。単一の基準だけでは正常と見なされる行動であっても、システム全体を俯瞰し行動の相関性を分析することで、より高い精度で集団不正の検知が可能となります。各種指標が設定された「しきい値(不正と判定する基準値)」を超過した場合は、即座に管理者へのアラートやアカウントへの自動措置が実行されます。

リスクの大きさに合わせて、守りの強さを迅速かつ柔軟に調整

不正の疑いにいち早く気づいても、状況に応じてすぐに手を打てなければ意味がありません。本発明のもう一つの大きな特徴は、各種指標に対する「しきい値」を、システム管理者が管理画面から独自かつ柔軟に調整・運用できる点にあります。

平常時はシステムが自動的に各種行動データのモニタリング(時間軸やアクセス元単位などでの多次元的な判定)を行っているため、管理者が常に監視画面に張り付く必要はありません。万が一、不審な兆候を検知した際には、即座に管理者にアラートが送信されます。

アラートを受け取った管理者は、被害を未然に防ぐため、管理画面から動的にしきい値を引き下げ、システム全体のセキュリティレベルを即座に高めることができます。さらに、危険性の高いアクセスに対しては、対象となるアカウント群の強制ログアウトや利用停止など、実情に即した防御措置を迅速に実行できる体制を提供します。

今回の特許技術は、全日空商事株式会社のデジタルギフトサービス向けに開発した高度な不正検知の知見から生まれました。リアルタイムでリスクを検知する本発明は、デジタルギフトやプリペイドカード、電子チケットといった換金性の高い商品を扱うサービスで特に有効です。当社は今後も、この知見を他のお客様のサービスにも展開し、より安心なセキュリティ対策を追求してまいります。

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