サイバーウェーブ株式会社でエンジニアとして働くN.Mさんに、日々の業務でのAI活用について聞きました。実装からバグ調査、お客様向けの文章作成まで、AIをどのように活用し何が変わったのか——現場で働くエンジニアならではの視点で紹介します。
AI導入前の状況。Google検索と特定のiOSアプリの開発外注が当たり前だった
全社でClaude Codeの導入が始まる前、自分が主に使っていたAIツールはChatGPTでした。当時の定番だったから、というだけで、それ以上の理由はありません。実装に入る前の技術調査も、基本的にはGoogle検索頼みでした。
課題だと思っていたのが、特定のiOSアプリの改修や不具合対応です。専門性が高く時間のかかる基盤作業(Apple・Googleの基準対応)と、自分では特殊なアプリ改修に手を出せないという二つの事情が重なって、社外の業務委託エンジニアに頼るしかありませんでした。見積もり依頼、発注処理、納期待ち、受入動作確認――というフローを踏むぶん、ちょっとした要求にもタイムラグが生まれてしまうのが悩みでした。
Claude Code導入で自律的な開発が可能に
そんな状況を変えたのは、会社が用意してくれたAI活用の環境でした。サイバーウェーブには「dotclaude」という独自のClaude Code設定基盤があり、社内で培ったルールやナレッジ(会社の理念や組織構造/主力プロダクト「VALUE KIT」の仕様やルール/顧客ごとの個別対応情報)をAIに自動的に反映させて全社で使えるような仕組みが整っています。
dotclaudeについて:AIを共に手を動かせる存在として、全社で導入していく。サイバーウェーブ株式会社が目指すAI活用の現場
この土台があるからこそ、自分がツールを単体で使うよりも一段上の精度で自律的に調査までこなせます。特にReact Native・ExpoでAndroid・iOSアプリを制作した際には、AppleやGoogleのセキュリティ基準更新に伴うフレームワークのバージョンアップといった、地味だけれど手間のかかる基盤作業が大幅に効率化されました。以前は10日くらいかかりましたが、今は2日程度で終了できます。
外部の業務委託エンジニアに依頼すると見積もりから受け入れまで10日ぐらいかかっていたような作業も、今はClaude Codeを活用して自分ひとりで1~2日で完結できています。ChatGPTと違うのは、ブラウザの外に出てログ監視や動作確認まで一貫して対応してくれる点です。おかげでタスクが終わるまでのスピードが目に見えて上がりました。個人でAIツールを触っているだけでは、ここまでの精度や自律性は引き出せなかったはずです。
バグ調査から見積もり作成まで、広がる活用範囲
不具合を特定したい際には、概要を伝えるだけでClaude Codeがエミュレーターを起動し、原因の特定から再現確認まで一貫して実行できます。
再現条件が複雑なバグでも、調査・監視・修正までAIが自律的にサポートしてくれるので、以前のような手間や時間は大幅に減りました。
活用の幅はコーディングだけにとどまりません。見積もりの作成や、ミーティングで取った殴り書きのメモをクライアント向けの文章に整える作業でもAIを使っています。実装が終わってレビューに出す前にはAI自体にもレビューをさせ、二重のチェック体制を敷くようにしています。AIに任せられる仕事の幅は本当に広く、今は全体の6割程度の仕事にAIを活用しています。
AIを過信しない。エンジニアとしてのAIとの向き合い方
もちろん、AIのすべてを信じきっているわけではありません。誤回答やハルシネーションのリスクがある以上、テストや動作確認は必ず自分の目で行っています。AIには指示が曖昧だと勝手に推測して進めてしまう癖があるので、前提条件や注意点をまとめたプロンプトを手元に用意して、明確に指示を出すよう工夫しています。
個人情報や機密情報、パスワードやAPIキー等をAIに入力しないというルールはもちろん、AI利用の際のセキュリティ基準として会社に存在しています。例えば、会社が契約しているAIサービスは入力データを学習に使わない契約になっていて、そうした仕組みのもとで自分自身の意識としても徹底し、AIと向き合っています。
以前はAIを、入力補助やGoogle検索の代わりになる程度の便利なツールだと捉えていました。でも今は、タスクそのものを任せても自律的に対応を進められるレベルに達していて、想定を超えた有用性を感じています。それでも、Claude Codeで解決できない問題にぶつかったときはAIに固執せず、同僚や技術者に直接聞いて解決する。今の自分なりのAIとの付き合い方です。
個人差に左右されない。誰もが使いこなせるAI学習環境を期待
他の職場では、ツールを配って各自に一任して終わり、というパターンがあるかもしれません。AIの得意・不得意といった個人差があっても、そのまま仕事の成果の差に直結しない体制になっているのです。仕事にAIを使い始めた頃と比べて利便性が上がり、使うハードルがぐっと下がったので、ツールそのものへの技術的な不安はほとんどありません。
会社からの新機能の共有やアナウンスを活用しながら、自分自身で実際に触って試してみるハイブリッドな学び方ができるのも魅力です。会社に教えてもらうだけでも、独学だけでもなく、両方で使い方を習得できるから無理なく使いこなし続けられそうな手応えがあります。開発に必要なアプリのインストールもAIが担ってくれるので、初めて開発に加わるメンバーでもすぐに作業に取りかかれます。
個人としては、今後AIの精度がさらに上がり、テストや確認作業のように今は人間が介入している部分ももっと安心して任せられるようになることを期待しています。
AIと向き合いながら、エンジニアとして成長し続けたい方へ
AIに任せきりにせず適切に向き合いながら、実装からバグ調査まで自律的にこなせる環境。個人の得意・不得意に左右されず、誰もが安心して挑戦できるフィールドがサイバーウェーブにはあります。AIを味方につけながらエンジニアとして成長し続けたい方は、ぜひ一度、サイバーウェーブの採用情報をチェックしてみてください。