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サブスクリプションシステムを早く構築するには ― クラウドor自社開発?

サブスクリプションサービスを始める企業が増加するなか、システム開発に時間をかけていると、競合企業に先を越されてしまう可能性が高くなっています。少しでも早くサービスを開始するにはどうすればよいのでしょうか。開発のスピードに着目しながら、クラウドサービスを利用してシステムの構築をする場合と、自社開発をする場合の違いを見ていきます。

サブスクリプションサービスを開始する企業が増えている

サブスクリプションサービスは現在とても注目されているビジネスモデルです。さまざまな企業が参入し、新しいサービスが続々と誕生しています。

サブスクリプションの市場が拡大している

総務省公表の「情報通信白書平成30年版」によると、動画配信サービスや音楽配信サービスを中心にサブスクリプションサービス市場は急激に拡大しました。

2015年には、NetflixやAmazonプライムビデオ動画配信の総売上高の60%をサブスクリプションサービスが占め、以降も契約数や売上高を大きく伸ばしています。SpotifyやApple Musicなどの音楽配信サービスでも、2016年には売上高がダウンロード課金型の売上高を上回り、以降も伸び続けているのです。

サブスクリプションシステムの構築には独特の難しさがある

サブスクリプションサービスには、以下に挙げるように、売り切り型のECサイトとは異なるシステムの構築が必要で、特有の難しさがあります。

  • 顧客管理(契約状況や利用状況、決済状況など)
  • 動的な決済管理(利用開始日からの日割り計算、顧客ごとの締日、プラン変更、トライアルからの移行など)
  • サービスの更新(商材の追加や更新)
  • ユーザーのニーズに合わせた多様な料金プランの作成
  • 売り切り型のサービスとサブスクリプションサービスとの混在

サブスクリプションシステムを構築する方法は2種類

サブスクリプションサービスを提供するためのシステム構築には、次の2種類の方法があります。

  • 自社開発によるシステム構築
  • SaaS、プラットフォームなどのクラウドサービスを利用したシステム構築

自社開発によるサブスクリプションシステム構築

自社開発とは、自社でサブスクリプションに必要な機能を持つシステムを設計し、構築することです。自社内で仕様を決定し、設計・構築を外注することも自社開発に含みます。自社開発でシステムを構築した場合、構築後の修正、機能追加などのメンテナンスも自社で行うのが普通で、IT方面の開発力のある企業にのみ可能な方法です。

自社開発のメリット

自社開発によるシステム構築には、次のようなメリットがあります。

  • 自社の商材に合わせて自由に仕様を決めることができ、実現したい機能を自由に盛り込める
  • 開発のノウハウが社内に残る
  • 開発陣とのコミュニケーションがとりやすい

自社開発のデメリット

ただし、自社開発によるシステム構築には次のようなデメリットがあります。

  • ゼロからシステムを構築するため、構築に時間がかかる
  • 構築が終了するまで、サービスを開始できない
  • 機能を追加するときも、追加部分はゼロから構築するため時間がかかる
  • 構築に多くの人手と時間がかかるため、コストがかさむ

クラウドサービス利用によるサブスクリプションシステム構築

インターネット経由で、クラウドサービスで提供されているサービスから必要な機能だけを利用してシステムを構築する方法です。サブスクリプションサービスやECサイトだけではなく、多くのWebサービスがクラウドサービスを利用して提供されています。

SaaSで提供されているサービスを利用しているものが多いですが、サブスクリプションサービス用のプラットフォームを利用する場合もあります。

SaaSとプラットフォーム

SaaSによる構築とプラットフォームによる構築には、次のような違いがあります。

  • SaaS
    SaaSとは、ベンダーが必要な機能をクラウド上で提供し、利用者がそれらを組み合わせて独自のサービスを展開できるサービスです。必要な機能を組み合わせることで、通常のECサイトやサブスクリプションサービスを構築できます。さまざまな機能やシステムが提供されており、マーケティングやキャンペーンなどのイベントにも利用可能です。
    プラットフォームよりも柔軟性が高く、自社の商材に合わせたカスタマイズもできますが、カスタマイズには構築の時間やコストがかかります。
  • プラットフォーム
    サブスクリプションサービス用のプラットフォームは、必要なさまざまな機能をまとめて提供するサービスで、集客に関する機能がついているものもあります。
    SaaSを利用した場合に比べて柔軟性が低く、自社の商材に合わせてカスタマイズできる部分が少ないため、同じプラットフォームを利用しているサービスでは似たものになってしまうデメリットがあります。一方でSaaSよりも低コストで短期間で構築ができます。
    プラットフォームを利用すれば、システム開発のできる人材のいない企業でも手軽に始められます。

クラウドサービスのメリット

SaaSやプラットフォームなどクラウドサービスを利用して開発した場合は以下のメリットがあります。

  • サービス開始までに必要な時間やコストが少なくすむ
  • サービス開始後の機能追加や修正もある程度は柔軟に行える
  • サービス開始後に行うメンテナンスのコストが低い
  • システム部分はメンテナンス不要
  • 開発する部分が少ないので、社内エンジニアの負担が軽くなる
  • 開発やメンテナンスにはベンダーのサポートを受けられる
  • カスタマイズ部分では社内に開発ノウハウが残る

クラウドサービスのデメリット

一方、クラウドサービスには次のようなデメリットがあります。

  • 初期費用や継続的な月額料金が発生する
  • 既存の自社のシステムとの連携やカスタマイズ部分には開発が必要になる
  • クラウドサービスの仕様によっては、ほしい機能を追加できない
  • クラウドサービスによってはカスタマイズがしにくいものがある
  • カスタマイズ部分は開発が必要なので、開発時間とコストがかかる
  • 開発するのはカスタマイズ部分だけなので、社内にノウハウやデータが蓄積しにくい
  • クラウドサービスがサービスの提供を中止したり、仕様変更したりするリスクがある

サイバーウェーブのサブスクリプションVALUE KITもおすすめ

自社開発とクラウドサービス利用のどちらにするかで迷っている場合は、サイバーウェーブのサブスクリプションVALUE KITをおすすめします。

サイバーウェーブのサブスクリプションVALUE KITは、自社開発とクラウドサービス利用のそれぞれの利点を合わせたようなサービス。既存の部品を自由に組み合わせる形の製品であるため、時間をかけずに、自社の商材に合わせて最適なシステムを構築することが可能です。

サービス開始後の仕様変更や機能追加に柔軟に対応できるのもメリットです。運用の負荷も低く、サービスを展開しながら、適宜改善できます。

これからサブスクリプションサービスを開始するならスピードが重要

すでに、多くの企業が多様なサブスクリプションサービスを提供しています。システムを構築している間にも、競合他社に先を越されるおそれがあります。今からサブスクリプションを始めるなら、1日も早くサービスを開始することが大切です。サイバーウェーブのサブスクリプションVALUE KITなら、短期間で希望のシステムを構築することが可能です。サブスクリプションVALUE KITの詳細は以下をご確認ください。

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