チケット販売SaaSを導入するデメリットは? 自社システムに切り替えるメリットと損益分岐点を解説

世の中には、オンラインでチケットを販売できるWebサービスが多く存在します。一般的には、舞台やライブなどのエンタメ業界を想像する人が多いでしょう。窓口でチケットを購入するイメージがあるテーマパークやアクティビティなどのレジャー業界にも、コロナ禍をきっかけにオンラインチケットの波が来ています。

国内の主要なレジャー施設は、オンラインでチケットを販売できるSaaSを導入しているところが多いです。中には、外部サービスを使わずに自社で運用しているレジャー施設もあります。この記事では、チケット販売SaaSを導入するメリットとデメリット、チケットを自社サイトで販売する方法について解説します。

チケット販売SaaSは初期費用が安い

チケット販売SaaSを導入するメリットは、初期費用が安く導入のハードルが低い点です。多くのチケット販売SaaSは、自社のサービスを導入してもらえるよう、初期費用を0円またはお手頃な価格に設定しています。チケット販売システムを受託開発またはパッケージソフトで導入する場合、開発費や導入費などの初期費用は数百万円から数千万円です。

チケットを販売するまでの初期設定は、どの選択肢においてもシステム開発会社が担当します。チケット販売SaaSは売り上げに比例して手数料がかかるものの、導入までのハードルの低さはチケット販売SaaSに軍配が上がります。

チケット販売SaaSの導入施設が直面しているデメリット

事業会社のDXを支援しているサイバーウェーブには、北関東の大手レジャー施設・那須ハイランドパークのチケット販売システムを構築した実績があります。那須ハイランドパークでは大手のチケット販売SaaSを導入していましたが、下記のデメリットを感じてシステムの自社化に乗り出しました。

  1. 売上に比例して支払う手数料が増えていく
  2. 来場者の個人情報が自社の資産にならない
  3. 新しいチケットの販売までに数営業日かかる
  4. システムを自社特化にカスタマイズできない

売上に比例して支払う手数料が増えていく

チケット販売SaaSを導入するデメリットの1つ目は、売上に比例して支払う手数料が高くなっていく点です。那須ハイランドパークが導入していたチケット販売SaaSでは、毎月の売上に対して4% ~ 9.0%の手数料がかかります。

テーマパークAのチケットの売上が年間5億円と仮定しましょう。導入しているチケット販売SaaSのサービス利用料が5%の場合、テーマパークAがチケット販売SaaSに支払う手数料は、単純計算で年間2,500万円。売上が毎年105%ずつ増えていく場合、翌年の手数料は3,150万円、翌々年は3,308万円……と売上に連動してコストも増加してしまいます。

チケット販売システムを自社化し、支払う手数料が「チケット販売SaaSのサービス利用料5%」から「クレジットカードの決済手数料2.4%」に変わったと仮定しましょう。テーマパークAが決済代行会社に支払う手数料は、単純計算で年間1,200万円。1年間で1,300万円ものコストを削減することができました。開発費に1,300万円かかったとしても、初年度で開発費を回収することができます。

チケット販売システムを自社化した那須ハイランドパークでは、前述のようにサービス利用料のコストカットに成功しました。支払う手数料がサービス利用料から決済手数料に変わり、手数料率も下がったことで、開発費を初年度で回収しています。来場者数が右肩上がりで増加していくテーマパークの場合、チケット販売システムの自社化はランニングコストで圧倒的な差がつくのです。

来場者の個人情報が自社の資産にならない

チケット販売SaaSを導入するデメリットの2つ目は、来場者の個人情報が自社の資産にならない点です。来場者に再訪を促す手段として、クーポンやメールマガジン、パンプレットなどのマーケティング手法が挙げられます。しかし、パンフレットを送るには事務作業の手間がかかり、メールマガジンの送信にはメールアドレスの取得が必要です。

那須ハイランドパークでは、メールアドレスを含めた来場者の個人情報をチケット販売SaaSから入手できず、メールマガジンを送りたくても送れないという課題がありました。自社サイトで直接販売することによって、販売経路から外部サービスがなくなり、メールアドレスを含めた個人情報を自社の資産として蓄積できるようになります。

新しいチケットの販売までに数営業日かかる

チケット販売SaaSを導入するデメリットの3つ目は、新しいチケットの販売までに数営業日かかる点です。チケット販売SaaSでは、チケットの登録作業を導入施設ではなく提供会社が行います。那須ハイランドパークでは、チケットの責任者が新しい組み合わせを思いついても、登録してから販売されるまでに数営業日かかることが課題でした。

自社サイトであれば、管理画面からすぐにチケットを登録でき、公開ボタンを押すだけで販売を始めることができます。販売開始までにかかる期間を大幅に短縮したことで、売れ行きを把握するまでの期間も短くなり、試行錯誤しやすい環境になりました。

システムを自社特化にカスタマイズできない

チケット販売SaaSを導入するデメリットの4つ目は、システムを自社特化にカスタマイズできない点です。製品の特性上、あらかじめ機能が決められているチケット販売SaaSには、カスタマイズという概念がありません。用意された機能と自社の業務フローがマッチした場合、SaaSはDXを推進する有力なツールとなり得ますが、マッチしない場合は逆効果になってしまうこともあります。

那須ハイランドパークでは、入園のチケットとアトラクションに乗るためのチケットをセットで販売していました。従来の紙のチケットであれば、2種類のチケットをまとめてもぎる(使用済みにする)ことができます。しかし、SaaSでセット販売していたチケットでは、まとめてもぎることができず、来場者が提示するチケットの画面を個別で開く手間が発生していました。

また、複数人で訪れるレジャー施設では、急な仕事や体調不良などで一人だけ来られなくなることも少なくありません。紙のチケットであれば、一人分をキャンセルすることで返金処理を行うことができます。しかし、導入していたチケット販売SaaSでは全員分をキャンセルする必要があり、来場者分のチケットを再購入する手間が発生していました。

1日の来場者数を3,000人として、もぎりにかかる時間が1回につき5秒延びた場合、本来であれば4時間で完了する業務に8時間もかかってしまいます。チケット販売システムを自社特化にカスタマイズし、自社の業務フローに最適化した那須ハイランドパークでは、アルバイトのシフトを効率よく組めるようになり、人件費を抑えることに成功しました。

加えて、チケット販売SaaSではチケットの券面を自社ブランドのデザインに合わせることができません。大手A社は赤、大手B社は青といったように販売ページのブランドカラーもチケット販売SaaSの提供会社に合わせています。自社のブランドカラーに合っている場合は課題になりませんが、ズレてしまっている場合は「自社ブランドに合わせたい」という思いが出てくることでしょう。

前述の通り、機能があらかじめ決められているチケット販売SaaSには、色合いを細かく変更する機能がありません。色合いを統一して自社のブランドを訴求したい場合は、チケット販売SaaSではなく自社サイトを活用した販売方法をおすすめします。

チケット販売の自社化なら「VALUE KIT」がおすすめ

サイバーウェーブ株式会社では、自社プロダクト「VALUE KIT」をもとに事業会社のDXをご支援しています。この度、サイバーウェーブではチケット販売に特化したパッケージ製品をリリースしました。チケット販売パッケージの特徴は、下記の3つです。

  1. 初年度から大幅なコスト削減
  2. 顧客情報のマーケティング活用
  3. セキュリティレベルと導入実績

VALUE KITでは、チケットの販売にかかる手数料が決済代行会社の定める手数料率に固定されています。チケットの売上規模に比例して支払う手数料も増えている場合、切り替えた初年度から大幅なコスト削減を実現。また、貴社のサービスページでチケットを販売できるため、来場者の顧客情報を資産として蓄積し、属性分析やメールマガジンなどのマーケティングにもご活用いただけます。

安心してVALUE KITを導入いただけるよう、クレジットカード・セキュリティガイドラインの基準はもちろんのこと、スロットリングやアカウントロック、二要素認証ログインやアクセス元IP制限などのセキュリティ対策も施しております。大手企業の決済サービスでも導入実績のあるVALUE KITは、高いセキュリティレベルとコストパフォーマンスで貴社のDXをご支援いたします。

那須ハイランドパークの導入事例にご興味がある方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

https://cyberwave.jp/case/nasuhai

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