ITが苦手なスタッフしかいない施設でも、オンラインチケットを導入できる3つの理由

チケット担当者から、こんな相談を受けることがあります。「オンライン化したいが、うちのスタッフは年配の方が多く、パソコン操作に慣れていない」。「新しいシステムを覚えられず、現場が混乱するのでは」。

この不安は、決して大げさなものではありません。長年、紙のチケットと手作業で窓口業務を回してきた施設ほど、切実な悩みです。過去に別のシステムを導入し、操作が複雑で現場が使いこなせなかった経験を持つ施設もあります。

一方で、実際にオンラインチケットを導入した施設の記録を追うと、「思ったより負担は小さかった」という声が見つかります。導入前の不安と導入後の実感には、はっきりとした差があります。

この記事では、オンラインチケットで実際に変わる範囲と、窓口スタッフの教育にかかる負担を、実際の導入事例をもとに整理します。読み終える頃には、「うちのスタッフでもできるか」を判断する材料がそろいます。

「新しいシステムは覚えられない」——現場の本音

オンラインチケットの導入を検討する担当者の頭に、真っ先に浮かぶ不安があります。「今のスタッフに、新しい操作を覚えてもらえるだろうか」という問いです。

窓口業務は、長年蓄積されたノウハウの上に成り立っています。紙チケットの数え方、繁忙期における来場者のさばき方、常連客への対応。ベテランスタッフほど、体で覚えたやり方を大切にしています。

そこに「新しいシステム」が入ると聞くと、身構えるのは自然な反応です。「タブレットの操作画面を、また一から覚えるのか」。「うまく使えず、お客様を待たせてしまったらどうしよう」。

こうした不安は、過去に別のシステムで苦労した施設ほど強くなります。以前導入したシステムを使いこなせず、結局紙の台帳に戻ってしまった、という話は珍しくありません。

この不安を「気にしすぎ」と片付けるのは適切ではありません。まず向き合うべきは、「オンラインチケットで、実際に何が変わるのか」という事実です。

理由1: 変わるのはお客様側の操作、スタッフの操作ではない

結論から言うと、オンラインチケットの導入で操作が変わるのは、主にお客様側です。窓口スタッフの仕事は、大きくは変わりません。

仕組みは、こうです。お客様は来場前に、スマートフォンで日時とチケットの種類を選びます。そのまま決済まで、お客様自身の画面の中で済ませます。

つまり、チケットを「選ぶ」「支払う」という一番手間のかかる工程は、そのスマートフォンの中で完結します。窓口では、そのチケットを確認して案内するだけです。

スタッフが新しく覚える操作は、チケット画面の見方だけです。操作は、画面をタッチしたり横にスライドしたりする程度にとどまります。

「システム導入」と聞くと、券売機ごと総入れ替えするようなイメージを持ちがちです。しかし実際に変わるのは、購入という入口の部分だけです。

窓口で紙のチケットをちぎり、半券を渡していた作業は、画面をタッチして確認する作業に置き換わります。手順の数自体は、むしろ減ることが多いといえます。

理由2: 窓口業務はそのまま、裏側だけが電子化される

「電子化」と聞くと、窓口の運用全体を作り替える印象を持たれがちです。しかし実際の設計思想は逆になります。窓口の見た目や流れはそのままに、裏側のデータ処理だけを電子化する形が主流です。

具体的には、こうです。窓口・券売機での現金販売は、そのまま残します。そこに、オンライン購入という経路を1つ追加するだけです。スタッフが新しく覚えることは、増えたオンライン分の確認方法だけに絞られます。

栃木県にある那須ハイランドパークの事例では、複数枚のチケットをまとめて処理できる画面が使われています。数字入力欄も自動で表示され、もぎり作業(入場時にチケットを確認する作業)の手間を減らしています※1。

1人あたりの確認時間が5秒短くなると、来場者3,000人の日には1日4時間分の時間短縮になります※1。

この事例からわかることがあります。電子化は「覚えることが増える」という意味ではありません。「繰り返す単純作業が減る」という意味です。

この事例では、窓口スタッフから見て、新しい操作を覚える負担より日々の手間が減る実感の方が大きかったといえます。購入データは自動で集計され、閉店後の集計作業も減っています。スタッフの目に見える範囲では、窓口はほとんど今まで通りのまま、という設計です。

理由3: 教育負担は、マニュアルと数日間の説明会で足りる

「実際の教育負担はどれくらいか」を測る、具体的な事例があります。那須高原りんどう湖ファミリー牧場の導入事例です。

同牧場では、60人を超えるスタッフに向けて、導入前にマニュアルを作成して配布しました。あわせて4日間に分けて対面の説明会を開き、使い方やキャンセル方法を説明しています※2。

この牧場も、最初から不安がなかったわけではありません。担当者は「個人個人デジタルリテラシーに差があり、説明会で管理画面を実際に触ってもらえなかったため、少し不安が残った」と振り返っています※2。

パソコンが苦手なスタッフが混ざる現場では、説明会だけで全員が完璧に理解するとは限りません。この牧場の担当者も、それを正直に認めています。

ただし、結果は違いました。運用開始後、使い方を早く覚えた若手社員やアルバイトの高校生が現れました。慣れていないスタッフに教える場面が、自然に生まれています。

担当者は「いつの間にかみんなの理解度が上がっていた」「チームワークも生まれた」と話しています※2。

この経過が示すのは、導入前の不安と、導入後の実態は必ずしも一致しないという点です。教育の負担は、マニュアル配布と数日間の説明会という、通常の業務連絡と大きく変わらない規模で足りました。この牧場の事例では、完璧な事前研修がなくても、現場の中で理解が追いついています。

「思ったより簡単だった」という現場の声から始める検討

ここまでの内容を踏まえると、「うちのスタッフには無理」と決めつける前に、確認すべき点が見えてきます。

  • 窓口・券売機での現金販売を残したまま、オンライン購入という経路を1つ追加できるか
  • スタッフが新しく覚える操作は、チケットの確認方法だけに絞られているか
  • 導入前のマニュアルと説明会だけで、最低限の運用を始められるか
  • 運用しながら、スタッフ同士で教え合える体制を作れるか

この4点を、自施設の窓口・券売機フローに当てはめて確認してみてください。多くが「できる」であれば、「全員が完璧に理解してから始める」のではなく、「動かしながら理解を追いつかせる」という進め方を選べます。

パソコンが苦手なスタッフがいても、導入は「動きながら」進められる

オンラインチケットの導入で負担が増えるのは、購入という入口の部分だけです。窓口・券売機での現金販売や案内の流れは、ほぼそのまま維持できます。

那須ハイランドパークと那須高原りんどう湖ファミリー牧場の事例が示すように、教育にかかる時間もマニュアル配布と数日間の説明会で足ります。運用を始めれば、覚えの早いスタッフが自然と教え役になり、理解度は追いついていきます。

「パソコンが苦手な人がいるから導入できない」という前提は、実際の運用実態と一致しません。まず自施設の窓口・券売機フローを分解し、変わる部分と変わらない部分を切り分けることから始めてください。

VALUE KITチケット販売は、窓口・券売機での運営を残したまま導入できるオンラインチケットの仕組みです。導入時のマニュアル作成や説明会も対応範囲に含まれており、パソコンが苦手なスタッフが混ざる現場でも安心して運用を始められます。全スタッフが操作に慣れるのを待つ必要はなく、特定のチケットだけに絞った部分導入からで構いません。決済代行会社の審査は不要で、縛りや違約金もなく、効果を実感できなければいつでも元の運用に戻せます。自施設の窓口・券売機フローに当てはめた具体的な進め方は、お気軽にお問い合わせください。

出典

※1 北関東No1!那須ハイランドパーク、大手チケットSaaSからVALUE KITへ。月額コスト削減し、初期コストを年内回収!

※2 急なチケット作成に自社で即対応!「他社SaaSでは困難」をVALUE KITで解決。キャッシュレス化で機会損失もゼロへ

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